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カテゴリー: 産業

フォース・マジュール

フォース・マジュール

今日も、イラン関係といえばそうと言える出来事についての感想・疑問。

ホルムズ海峡での緊迫によって船舶の往来が滞ったり、カタールのガス・プラントが止まったことなどから、ベトナムのガス会社とインドネシアの石化プラントがフォース・マジュールを発したというニュースがあった。

ベトナムのニュースの中で、「一部客先に対してフォース・マジュールを宣言した」という記載があった。私の理解としては、フォース・マジュールを出したらすべての顧客を同様に扱わなければならないと思っていた。過去1年とか決まった期間の販売実績に比例した割合で調整するようにしなければ宣言できないものと理解していた。そうでなければ、価格の高い客を優先したり、重要顧客にはショートしないように傾斜配分したり恣意的に調整できてしまう。

フォース・マジュールの要件については、私もいつ自社に関係してくるか判らないので、きちんと確認しておこうと思う。多分、国によって要件が変わるような話ではないはず。

スパイみたいなこと、合弁へ出向

スパイみたいなこと、合弁へ出向

今の時代は中途半端な出資比率の合弁は少ないのかもしれないけれど、私が働き始めてからしばらくの間は、そういった合弁会社が結構あった認識がある(大手企業同士の折半出資のようなものは今でもあると思うけれど、そうではなく、昔あったお付き合い出資や物流目的の出資で 51:49 や 60 : 40 のようなもの)。また、合弁を運営しながらも、場合によっては違う方向を見ている2社だったり、2社間の役割分担があいまいなケースもあったと思う。

合弁会社へ出向すれば、基本は出向先の企業価値を最大化することで出身親会社に貢献することを第一に考えていた。それに反するようだけれど、合弁をうまく運営するためには、合弁相手が何を考えているかとかをスパイ活動して、自分の出身親会社へ報告したり対応を検討したりもする。スパイのためにスパイするのでなく、合弁をうまくいかせるためのスパイ。逆に、自分の出身親会社の情報を相手方にリークするのも合弁をうまくいかせるため。スパイというか、仲人さんというかマッチングのアレンジャーというか。

そんな二重スパイになれるのは、合弁を第一に考えている人が条件だと思ってきた。単なる私のイメージかもしれないけれど、最近の人は親会社の評価が気になってそっちの方ばかりを向いている人が多いかも。以前の合弁の形や性質とは違ってきているとか理由はあるのだろうけども、二重スパイになって2社をうまくリンクさせる機能を発揮しずらそう。相手が見える、というのはやっぱり大事な要素なのだと思う。

今はスパイ的な活動をする機会があまりなくて、すこし寂しいような。

輸出規制リストに関するニュースにリスト掲載がない

輸出規制リストに関するニュースにリスト掲載がない

中国商務部が輸出管理リストに日本の防衛関連企業・団体を掲載した、というニュースが流れてきた。私の雇用主は日本企業ではないものの、幅広い意味や間接的には取引先になりえるかもしれないので、その企業・団体が知りたくなった。

最終的には見つけることができたのだけれど、調べ始めて最初のうちは、ニュース・サイトを閲覧しても「〇〇社など20社」という記事ばかりでなかなか答えに辿り着かなかった。これが、例えば企業開示など発表資料の元データにあたることができるものであればそれが最も早くて確実、バイアスの掛かっていない情報なので、私がよくやるのはこの方法。ニュース・サイトの気になる記事は、大元のソースにあたる。ただ、今回のニュースに関して中国商務部の発表を自分で探しにいくには自動翻訳を使って調べないといけないので、ちょっと面倒くさいかなあと思ったりもした。

メディアの人にお願いしたいのは、リストが開示されたというニュースであればリストを載せてほしいということ。文字数の制限があるとは思うけれど、リストはこちら、のようにリンク(最近、リンクはいろいろ怖いけど)にするなり方法はあると思う。ニュース・サイトによって記事中に記載されている企業が異なっていたので、他社記事からのコピペではないとおもうのだが、そうであればリストを載せてくれるのが読者ファースト(一種の流行言葉か)だと思う。あと、もう一つ気になったのは、メディアの情報元は各社の中国支局とかなのだろうか。あるいは、例えば経産省が報道各社にこんなことがあったと情報を提供してメディアが書いているのかちょっと気になった。まあ、気になっただけで、どうでもいいのだけれど。主題は、あくまでリストを掲載してほしいということ。

AI と医療診断

AI と医療診断

海外にいる間は、病院やクリニックへほぼいかない。海外の病院へ行きたくないというのは大きいけれど、日本でもあまり医者にかからないので、海外だからというわけではないが、海外にいる間は日本以上になんとかなるまで耐えるのを優先するかもしれない。

ところが、必要あって、病院へ行くことになった。
待っている間に、AI が探し出せる病気が今後増えていくのだろうな、とふと思った。その分、検査が増えるのだろうとも推測する。必要でない検査とかもして、それらすべてを勘案して AI が診断するのだろう。だとすれば、バリウム検査やX線検査のみならず、MRI や CT など現状では対象者しか受けない検査を受ける分、医療費もあがるだろうし人体への影響がない範囲内であっても検診被ばくが増えることもあるだろう。

いろいろな症例を AI が学ぶのにどれくらい時間が掛かるのだろうか。私が生きている間にAI診断が役立つ時代が訪れるかなあ?

リビルト・エンジン

リビルト・エンジン

日本の新聞の電子版を読んでいて目に入った記事。
いすゞ自動車が、トラックの使用済みエンジンを再生する取り組みを拡大するという記事があった。

SDV (Software Defined Vehicle) が普及する時代になってくると、モデルチェンジやライフサイクルが長くなることにつながるという。そうなると、1台のトラックが寿命を迎えるまでに、エンジンが壊れたり不調になることが発生する可能性も従前よりも高くなるので、短時間でエンジン丸ごと交換して対応するリビルト品が意味をなすようになる、ということらしい。

記事を読んでいて、確かにそうだろうなあと思った。あとは、モデルチェンジ後もリビルト品が使えるようにエンジン全体の寸法とかを置き換え可能なようにしておく必要があるのかなあとか、環境基準が更新されたときにリビルト・エンジンが新しい基準に対応できるようにするのは難しくないのかなあとか素人ながらに心配はするが、リビルト品の活用自体はユーザーへのメリットがあるし社会への負荷の軽減にも役立つのではないかと思った。

短寿命で壊れるからこそ新製品を次々に出して最新技術を製品化する機会を提供する、という考えはあると思う。だからこそのイノベーションだとか。一方で、使える古いものは捨てずに直しながら使い続けることも私たちの役割・責任としてあると思う。また、古いものを分解とか洗浄するときに、エンジンの構造を理解する教材になったり、どうしてそういう構造になったのかとかをそれを開けた人に教えてくれることになったりもすると思う。どっちにもそれぞれメリットはあると思うけれど、このリビルト品というものに私は非常に賛意を持った。

不織布マスクからサプライチェイン強靭化

不織布マスクからサプライチェイン強靭化

サプライ・チェインの中国リスクがニュースで頻繁に取り上げられるようになってしばらくが経つ。同じ製品・原料の懸念が再燃しているものとかもある。結局、コスト優先でリスク管理はあまりしてきていなかったように見えたりする(実際は、有事の準備はできているけど、その素振りを見せずにいるだけの企業もあるとは思う)。

特定の業界とか企業とか、範囲が狭いところでの懸念だと、のど元過ぎれば熱さを忘れることもあるともうけれど、コロナの時に日本企業の中国拠点で製造されたマスクですら出荷を止められたことは、多くの日本人であれば覚えていてもおかしくない事件だったはず。当時は、経産省がサプライチェイン強靭化のための補助金を提供することもあったはずなのに。

スマホのスクリーン・タイムの統計にびっくり

スマホのスクリーン・タイムの統計にびっくり

私の職種は原則、事務所から出る機会は殆どない。だから、使う IT 機器はパソコンがほぼ 100% で、電話通話以外で業務中にスマホを使用する機会はほぼない。喫煙者であれば、喫煙ルームにいる間にメールチェックにスマホを使うこともあるだろうが、私はそういうこともない。

業務外で LINE 交信したりはあるのだけれど、全体的なスマホ依存度(非依存度?)がどうなっているか知りたくなって、一日にどれくらいスマホを見ているかをスクリーン・タイムの統計で調べてみた。驚愕の結果。

最も長い時間利用しているアプリは、二段階認証用のアプリだった。驚き。

最近、認証を求められる機会が確かに増えた。外出する機会はないのは最初に書いた通りなのだけれど、自宅での業務のみならず、理由があって事務所内でも自分のデバイスで業務をすることがあるので、社内のほかのユーザーよりも高頻度で認証を求められる傾向があるとは思う。それでもなお、最近は認証を求められるケースが増えている。

他のアプリの使わなさ、と言い換えることもできるかもしれないけれど、いや、私は認証アプリの使われ過ぎだと思う。会社のサーバーが狙われやすいからなのか、認証を求めるトリガーになるようなパソコン操作を私がすることが多いからなのか判らないが、しょっちゅう、認証しているような気がする。でも、最近は認証の操作が少しだけ簡略化したような気がするので、もしかしたら、私が勤務する会社のシステムだけの理由だけではなく、システム会社側が厳しくしたけれど簡単にしたというセットでの設定かもしれないと思ったりした。

輸出貿易管理令

輸出貿易管理令

最近のニュースでレアアース関連の話題をよく目にする。レアアースの中でも磁性材に使われる元素は、モーターをはじめとした自動車向けやファクトリ・オートメーション、ロボットなどに組み込まれる永久磁石に使われるとのこと。また、同種の元素は、磁石として防衛用途にも使われるとのことで、先日、アメリカのメーカーに米・国防総省が資金面でのバックアップをするというニュースもあった。

この記事に興味をもったので調べてみたら、日本は磁石のシェアが以前よりもかなり低下しているとのこと。それでも、米国の磁石生産よりはまだまだ大きいようで、そうすると、米国の防衛産業に日本から磁石が輸出されていてもおかしくない(メインが中国製だから国防総省がメーカーをサポートするのだろうが、日本のものも使われているだろう)。

私がまだ会社に入って日が浅い頃はキャッチオールと呼んで、食料・食品と木材以外はすべて対象品目のような感じで、あとはホワイト国かどうかというのが輸出管理のおおざっぱな考え方だった。その時代に、とある化学物質が組み込まれた製品を販売したり、それを製造する海外の会社の資産買収をすることがあった。買収の時の社内決裁取得過程では、社内の「特貿」担当の部署への説明やなんやらで結構なワークロードをかけたなあというのが思い出された。その後も、輸出物流商売では非該当証明でよかったりする製品や仕向け国が多かったような記憶があるが、いくつか関与させてもらった企業買収では買収先企業が軍事転用な製品を作っていたりして、結構大変だったことを思い出した。

日本の磁石の話に戻すと、同盟国であるアメリカの防衛向けということであれば、許可が出ないことはないのだろうけども、それでも武器になることが判っている(転用可能ではなく、武器のために輸出することが輸出時に明白)ケースなのだろうからそれなりの手続きがあると思うが、ニュースでは簡単に武器に使われるとか書いてあるのをみると、浦島太郎になった感覚を少し持つ。ただ、これだけサプライチェインが多くの国に展開されるようになると、どこでどんなつながりがあるかトレースできないこともあるだろうから、より一層にきちんとした貿易管理が必要なのかもしれないなあと思ったところ。

以前に通ってた店がなくなっている

以前に通ってた店がなくなっている

よくある話であるとともに、時の流れとともに仕方のない話ではあるのだけれど、以前に通っていた店がなくなっている。日本の場合は、再開発によるもの。海外の場合は、想像だけどオーナーが引退したんじゃないかなあ。もしかしたら、コロナで持ちこたえなかったとか、維持できたかもしれないけれどそれを区切りにしてしまったのかもしれない。

物販店の場合は、たとえその店舗がなくなっても別の場所に系列店があるかもしれないし、百貨店のような場所に一角で商品が売られている場合もあるかもしれない。一方、飲食店の場合は、なくなってしまえば、それで終わり。店主が別の場所に店を出す場合、味は同じかもしれないけれど、飲食は場所の雰囲気も含んだ味だと思う(客としての思い)ので、厳密には味も違う(店側は同じ味というであろう)。

再開発後は大きなビルができていたり、建設を待つ更地になったりしている。さっき、場所も含めて味だといったばかりで心苦しいところはあるが、再開発後は優先的に以前と同じ賃料で入居する希望を店側が出せて、それが出た場合はオーナーは受け入れないといけないシステムを検討してほしいなあと思う。ビルのコンセプトと違ってもいいのかとかはあると思うけれど、開発後のほうが床面積は広いんだし、かつての店を1フロアに集約してしまえば、コンセプトへの影響を限定的にできるのではないだろうか。逆に、新ビル入居する場合は立退料も発生しないとかにするとか。ビルが完成するまではどこかの仮店舗で営業となると、店舗側の持ち出しコストが大きくなるという負担が生じてしまうかもしれないけれど、客側が勝手な意見を言わせてもらえば、新システムを是非、検討して欲しい。

交換式バッテリーEVの実証実験

交換式バッテリーEVの実証実験

2025 年 9 月から東京都で実証実験を開始というニュースがあった。

三菱ふそうトラック・バス㈱、三菱自動車工業㈱、Ample Inc.(アメリカ)、ヤマト運輸㈱の 4社によるもので、東京都および東京都環境公社の 2024年度「新エネルギー推進に係る技術開発支援事業」に採択されたものとのこと。

xEVに対する評価や見方は人それぞれで一定していないが、私の意見は、自動車の電動化は必ず必要ではあるが、少し前まで言われていたようなスケジュールやシェアは非現実的で、ひずみが生じることなく達成可能な計画に見直すべき、というもの。

ということで、私は全体的には今の EV化の風潮には否定的だけど、今回のこの計画は EV 化を一歩前に進めることに貢献しうるものと、この記事をみて思った。少なくとも航続距離については一つの選択肢につながるし、そのほかの問題についてもひとつづつ解決に向けた選択肢を増やしていって、EV が社会課題を解決できる場合には、その任務を与えたらよいと思う。

BYD が日本市場で軽自動車に参入

BYD が日本市場で軽自動車に参入

メディア報道によると、BYD が日本専用 EV を 2026 年に投入するとのこと。BYD ジャパンのウェブサイトで確認すると、「2026 年後半に日本専用設計の乗用軽 EV の国内導入を決定」したとの開示とともに、乗用軽 EV と EV トラックの人材増強を加速することと、専用の応募サイトを 5 月中に開設すると書かれている。

アメリカ車が日本で走っていないと苦言を呈するトランプ大統領よりも、日本に特徴的な軽自動車を生産して販売しようとする BYD のほうが現実を直視して解決策を見出そうとする姿勢があるように見える。一国の大統領と一企業とでは発言は変わってくるし、本心を言える範囲も違ってくるし、また、その立場によって言うべきことを発信しないといけないことがあるのは当たり前のことだと思うので、トランプ大統領がどこまで本気で自国の車を日本で売ろうとしているのかも眉唾なような気がするが、本気で一定の台数を売ろうとすれば軽自動車市場を検討する BYD のスタンスに納得感はある。また、軽と EV の親和性も高そう。短距離の街乗りであれば電池の航続距離の大きさへの需要はあまり高くないかもしれないし、そうすることで日本で重要視される安全性に BYD として気を配れるようになれるかもしれない。「日本専用設計」というのは車体の大きさの観点はあるだろうが(EV になると 660cc という排気量は関係なくなるので車体サイズのみで「軽」に仕分けされるのだろうか?)、安全性も関係しているのではないかと想像する。

ハイブリッド車が新規販売の約半数を占める日本の四輪車市場において、EV 乗用車も EV 軽もどちらも年間数万台程度の規模からどこまで軽で台数を増やせるか判らないが、目の付け所に感心するところはある。中国国内での EV 販売が頭打ちとなってしまっての日本市場に目を向けている状況なのかもしれないが、2026 年に導入ということは、すでに試験や評価が進んでいる状態でないとおかしいので、かなり出来上がっているモデルなのだろう。部品選定ももう終わっていないといけないはずだけど、国内企業はもう受注していて黙っている状態なのだろうか。



4月28日の記念日・出来事
・サンフランシスコ講和記念日:平和条約 Treaty of Peace with Japan が発効、主権回復・国際復帰
・労働安全衛生世界デイ:カナダの法律が成立したことを発端に記念日の変遷あり、最終ILOが策定

エチレンセンター

エチレンセンター

エチレン生産設備再編の方向性についての記事をみた。西日本にある三井化学(泉北)、旭化成、三菱ケミカルグループ(ともに水島)の 3 社が 1 基に集約する方向で検討しているということらしい。

その記事によると、国内にエチレンセンターは現在 12 あり、定修年ベースで 616 万トンの生産設備と記載されている。昔に習った話の記憶では、定修スキップ年の能力で 8 百万トンという記憶があったので、記事が伝える定修年の数字では合計キャパの現在地が判らず、私が聞きかじっていた時期にくらべてどれくらい減っているのか判らなかったため、少し調べてみようという気になった。

なんとびっくり、2014 年にはすでに 8 百万トンの能力を切っていた。ほぼ 10 年前。この間、私は一度もエチレンセンターについて興味を示してこなかったということか。

記事にあった現在の定修年の 616 万トン水準には、2016 年ごろにはなっていたことが私があたった資料からは読み取れる。スキップ年に換算した能力は、2023 年末時点では 650 万トン程度とのこと(出展:石油化学工業協会「主要石油化学製品のメーカー別生産能力 エチレン」)。

私の記憶にあった 8 百万トンから 15% 減といえば大きくないような気がする一方で、高水準の稼働率を維持する必要のあるエチレンセンターの実際の生産量は、2024 年には 5 百万トンを切っているとも。製品で輸入しているものが増えて、石化コンビナートで作るものも減っているのだろうけれど、数量云々もさることなが、原油以降のバランスを最適化することが難しくなっているのだろうと思う。自動車の電動化が本格的になるのがいつになるのか判らないが、ガソリンの生産が落ちたときに石化製品はどうなるのだろうか。石油ストーブで燃やす灯油はどうかとか、アスファルトのかわりに海外にあるようなコンクリート道路が増えるのかとか、興味本位なだけであるがちょっと調べてみようと思う。