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Tag: マナー

ゴルフは紳士のスポーツ

ゴルフは紳士のスポーツ

堅苦しいことを主張するつもりはない。その場がどのような機会なのか、またはどういったメンバーでの機会なのかで紳士のレベルを緩急させてもよいかと個人的には考えている。決して、仲間うちのゴルフが適当でいいわけではないが、正式なコンペほどガチガチにせずに、後ろからくるパーティや進行状況、周りの状況でよい塩梅に対応してよいと思っている。

ただ、それもプレー・マナーが許す範囲内ならばブレさせることもあり、というのが私のスタンス。しかし、ルールを無視してまでも自分を利するようなプレーはマナーに反するし、それをするのを目にすると、一緒に回っている私は興ざめするし、私にも同様にズルしてよいと言われても、その日のスコア自体を否定することになるので、嬉しくも楽しくもないし、誰のボールか確認するのに、私に断りなく私のボールを拾い上げてその辺りに適当に投げ捨てるのもやめてほしい。私はあまりゴルフをしないので、これまでに私が一緒にプレーした数少ない人たちをサンプルにすれば、日本人には個人的ルールを適用させる人はあまりいないし、いわるゆ西洋の人も同様なのだが、アジアの人にはフレキシブルな人が多かった。もちろん、国民性を単純化して正しく表現はできないけれど、ゴルフを楽しむにはやはりルールやマナーを守れる人と回るということも大事な側面の一つだと思う。

Flirt – 文化が判って理解できる英単語

Flirt – 文化が判って理解できる英単語

以前にヨーロッパで仕事をしていた時のはなし。

異性の同僚の中の一人に、感じの良い関係の人がいた。
そんな関係がしばらく続いたのちのある日、いつもゴメンね、あたなとflirtingを楽しんでいるの、目に余るようなら言ってね、というような趣旨のことをその人から言われた(正確には、受信したメールに書いてあった)。

当時に使っていた英和辞書には、たしか、「戯れる」とか「いちゃつく」とかといった感じの訳語がflirtにあてがわれていた記憶があるが、とにかく、しっくりくる訳語に出会えなくて、言われたことを理解できなかったことをはっきりと覚えている。

その後、ヨーロッパでの仕事に一区切りつき、もう同僚でもなくなってその人のことも忘れかけていた時に、中野香織さん(*)の「モードの方程式」という日経新聞のコラムがflirtという言葉について紹介していた。そこには、恋愛の代替にはならないアートで、腕も磨けば人生に楽しみを与える社交技術というような説明が書いてあった。

こちらは日本人なので、そんなアートに馴染みも概念もないのだが、何となく記事の説明でその単語を心で理解した感じがしたのを覚えている。ヨーロッパにいた当時は、仕事に強い充実を感じていたことも影響してか、いろいろなことが色濃く記憶に留まっていて、Flirtという英単語もその一部にある。

学生時代の教科書だったと思うが、氷はイヌイットには重要な物質なので、いろいろな氷の状態を表す単語がそれぞれに存在するというような話があったのを記憶するが、それと似たような感じで、文化を知らないと理解できない単語や訳語にしてしまうと理解できない単語ってあるんだなと思ったのを思い出した。

トランプ2.0が始まった際に、トランプ大統領の第一期目の当時の安倍首相が果たした役割や築いた関係の重要性についてニュース報道で言われているけれど、皇后さまとメラニア夫人との関係などもトランプ大統領の日本を見る目に良い影響を与えていたとすれば嬉しいし、そういった、言葉を超越した文化的な流暢さって結構大事じゃないかと思う。

なぜか判らないが、flirtという言葉を思い出した。


(*)著作家/服飾史家/株式会社Kaori Nakano代表取締役(オフィシャル・ウェブ・サイトより)。中野さんのXには「ファッション知の一人コングロマリット」とある。

国境(欧州、かなり前。写真の当時、手前側の国はシェンゲン条約施行前、向こう側は施行済の国)