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Tag: 自然エネルギー

略語

略語

風力発電関連で減損計上をした企業のニュースを最近に見た流れで、風力発電に関するほかのニュースやデータをネットで調べていたところ、風力発電について知らないことだらけであることに気が付いた。

調べごとを始めてみると、一つ調べると二つ以上の知らないことが出てきたり(本件に限らず、ものを知らない私にはよくあること)。そんな中にあって、純粋に理解力が足りないものだけではなく、言葉の定義を探せないものもいくつか出てきた。例えば、発電量の将来見通しについてはIEA (International Energy Agency、国際エネルギー機関)の資料を参照したりしたのだけれど、前提条件としていくつかあるシナリオの中の略語がその例の一つ。

*STEPS = Stated Policies Scenario
 現行のエネルギー政策に基づく「公表政策シナリオ」
*APS = Announced Pledges Scenario
 各国政府の誓約目標が期限内に完全達成されると想定した「発表誓約シナリオ」
*NZE = Zero Emissions by 2050 Scenario
 2050年ネットゼロ目標を達成する「2050年実質ゼロ排出量シナリオ」
[注] ネット検索できた様々な訳語の中から私がわかりやすいと思った一般社団法人日本原子力産業協会のものをここでは使用

こういったものは一般的でスペルアウトしたものも訳語もすぐに探せたのだが、なかなかネットでもヒットしなかったものがあった。例えば、ATS Scenario や REF Scenario 。たしか、日本の省庁発行の資料の中で見つけたものだったと記憶している。

ATSは、技術進展シナリオという訳語とセットで使用されているのだが、それが Advanced Technologies Scenario であることが探せるまでに、結構な時間がかかった。探せてしまえば、訳語から想像がつきそうなものだと判るのだが、世の中には一筋縄ではない訳語に出会った経験がある(ちなみに、IEAの文書の中で、ATS = Accelerated Transition Scenarioという定義も見つけた)。また、レファランス・シナリオという訳語とともに使われている REF Scenario もネット検索ですぐにヒットしなかった。いまだに正解かどうかの確信がないのだが、REFは Reference の最初の3文字をとったものであって、R〇〇 E〇〇 F〇〇といった例えば3語構成の語句のイニシャル文字をとった作り方ではない模様。

ネットや印刷物、そのほかのもの全てにあてはまるが、書き手の方々にお願いしたいのは、一般的ではない略語を使用する際には、スペルアウトしたものも併記してほしいということ。私の個人的な事情ではあるが、年齢を重ねるにつれて単純な記憶が難しくなってきて、正式な名称を理解・記憶しないと略語・省略形が頭に入ってこないことが多いのです。

風力発電

風力発電

未稼働の国内洋上風力発電プロジェクトにかかわり、三菱商事が2024年4-12月期に522億円の減損を計上したというニュースがあった(2月6日)。この四半期に計上することになったトリガーは判らないが、資産の売却益や評価益も同時に伝えられていたので、減損を計上しやすい環境にあったのかもしれない。

1月末には、デンマークの洋上風力発電大手のオーステッドも2014年12月四半期に減損計上すると報道があったところだった。

将来の発電方法のひとつとして、技術をブラッシュアップするためにプロジェクト継続は必要だと思う。それによってコスト低減が可能になるかもしれない。とはいえ、現時点で見込まれている将来の発電量の規模が実行に移されるほどになるかは、興味をもって今後をみてゆきたい。

このほかの最近の関連ニュースとしては、安全保障上の理由からバルト海でのプロジェクトをスウェーデン政府が取り消したことや、双日が台湾での洋上発電の商業稼働を開始したといったものがあった。