Browsed by
Tag: 株価

企業の海外進出ニュースは株式の買いか?

企業の海外進出ニュースは株式の買いか?

少し前に、日本の外食チェーンが海外で新規出店する計画を発表し、それがきっかけで株価が上昇したことを報じていた。この記事の少し前にも、海外進出ニュースで株価改善したという企業を紹介するニュースがあった。

海外進出する企業の業種によるが、外食産業の海外進出で株価が反応する理屈が判るようで判らない。超大手であれば国内拡充と海外新規出店を同時進行させるリソースを持っているだろうが、そうでなければ国内市場の縮小を海外で補うことを狙っての海外進出なのではないかと疑ってしまう。特に外食であれば、日本のものということで一瞬は流行るかもしれないけれど、現地の人によるサービスで現地の人の需要を満たせても、日本人の顧客をつなぎとめるのは難しいのでは、というのが私基準での考え方(私の考えが一般的ではないことを知っているが)。

だから、海外進出が株式の買い材料になるとは思えないのだけれど、企業が計画を発表したのちに株価が上がっている事実があるので、少なくても短期では買い材料にはなりえたということなのだろう(あるいは、国内の伸び悩みを既に株価が取り込んで下がっている状態からの回復であって、必ずしも値上がりではなのかもしれない)。

判らないことは調べたいのだけれど、知りたいことがたくさんありすぎて時間が足りない。特に、年齢が上がるにつれて、一日が早い。

短期業績を出し続ける

短期業績を出し続ける

外国人経営者と聞いてイメージするのは、株価を上げることを最大の関心事にしていそうだ、ということだ。海外の企業では外国人経営者が当たり前なので、あまりに乱暴な分け方の表現になってしっているけれど。

将来性が株価に反映されているという見方はあるものの、株価を上げる=短期的な施策に注力する、というイメージの方が強そうに私は感じている。株価を気にするあまり、近視眼的なアプローチをとりがちになり、自分のいる間の業績さえ良ければあとのことは知らない、業績連動の報酬という個人でのベネフィットも得られる、というスタンスになってしまうのではないかと。

ただ、最近はこの考えが間違っているのではないかと思うようになった。

まずは、経営者は自分の任期の間に結果を出すべきであって、長期ビジョン云々いっても、その結果が出る頃にはご本人は経営の一線にはいないであろうから、検証できず結果責任を問われることもなく無責任この上ない。そうであれば、聞こえのよい夢物語を言っても許されるし、メディアも夢物語を取り上げてワッショイ記事を書きやすいだろう。

また、短期・短期で全力で結果を出すことを繰り返すことで、それが長期に結果を出し続けることにつながるのではないかと思い始めた。それには、多くの日本企業が行っているような業績予想を開示するのをやめることもセットとする必要がある。なぜ、年度が始まる前から業績予想を出す必要があり、また、その予想に憑りつかれたように益出しのために優良資産を売却したりしないといけなくなるのか。業績予想こそ、市場に予断を与える情報ではないか。

会社がおかれた状況や業界、時代や景気動向などが変われば最適解も異なるだろうから、簡単に結論づけられる話ではないが、短期で利益を出して社内で勝ち癖をつけることや、市場や取引先からの見え方を変えてゆくことにつながる施策は経営者がこだわるべきところだとは思う。