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Category: 経営

社長は判りやすい話し方をする

社長は判りやすい話し方をする

イントネーションやアクセントのような発音の違いや、普通名詞の単語自体に違ったものを使ったりする。また、稀なケースではあるが字幕スーパーの共通語翻訳付きの映像を見ることもある。これらは日本語の中での違いの話。日本列島が南北に長いためか、地域による言葉の違いが国土面積以上にあるように思う。

日本語でそうなのだから、地球規模でいえば違いはさらに大きくなる。さすがに地球規模となると同一言語でなくなってしまうため、例としては日本語の違いが発生した経緯とは違うのだが、多くの国で多くの人が意思疎通に使う英語の喋り方の違いも興味深い。個人差からくるものと、母国語に引っ張られる違いが掛け算になると、しゃべり方のバリエーションは尽きない。

ただ、非常に聞きやすい英語を喋る人たちがいる。その一つの例が社長だ。社長と呼ばれる人たちの話をきくと、スピーチ・トレーニングを受けたかのように、非常に聞き取りやすい話し方をしてくれる印象がある。それは、社長という立場にいる人は、社員や投資家、取引先など不特定多数の人と会話する必要があり、また、会話時には、相手のリスニング水準に多少、難があったとしても、間違いなく正確に内容を相手に伝える必要があるという目的が明確だからだと思う。

私も、できれば聞き取りやすい英語をつかえるようになりたいと、日々、思っている。それには、一度で通じない時には単語や表現、イントネーションを変えてみたり工夫もしている。英語を学び始めの頃に You-attitude という発想を先生から教わり、いまも心掛けている。発音の仕方も同様に、できるだけ判ってもらいやすい話し方をみにつけてゆきたいと思う。

国際女性デー

国際女性デー

3月8日は国際女性デー。女性の役割拡大や地位向上を目指すこと、その進捗を確認するために年に一度、記念日を設けることに私は賛成の立場。

男性への逆差別云々という一部世間の声について、個人レベルで利己的に述べると一部には同意できる事柄もあるけど、人類の中の male という性の中の一人の見地から言えば、逆差別のような事象は私の生死に影響を与えるほどの重要問題ではないし、また、これを是正しなければと本気で主張するつもりも私にはないし、女性の日があって男性(割引き)の日がないことに私も文句もない。

とはいえ、ここ数年のありとあらゆる多様性への主張は、ちょっと違うんじゃないかとずっと感じてきた。それは、そういった主張をする人々の表現の仕方に影響されている部分のあると感じている。それはというと、少数こそ正義というメッセージに聞こえる場合があるからだ。いろいろな媒体で出尽くしている表現になるが、少数派こそ多様性を受け入れない人たち、利権団体にすら思えてしまうことがなくもない。

私がジャーニーマンのように働いてきた経歴の中で、どちらかといえば私が仲間に入っている立場になることのほうが多かった。けんか腰で自分の立場だけを主張していても、当然、受け入れてもらえない。受け入れられなければ、たとえ私が良い案を提案しても採用されることはなかっただろうし、事柄がうまく回ってゆくこともなかったかもしれない。受け入れてもらうために自分を偽る必要はないが、まずは受け入れてもらって、やっと何かが動くのだと思う。そういった意味では、本当に世の中を変えてゆこうとするならば、アプローチを変える必要があるし、大声を出さないと変われないと人々に思われる世の中も変えてゆかないといけないと思う。

多様性の進捗を測るために目標を数字で規定することは、それが目的化してしまう問題や目標値の決め方に課題があるのも誰もが気付いていることではあるが、かといって、客観的評価を可能にするには目標と現状を比べる以外の方法を思いつかないのも正直なところ。ただ、多様性のもともとの意義は、多様な人材や視点、アイデアが生まれやすくなることで問題解決の幅が広がって良い成果につながる、ということだったはずなので、こっちの視点からの何らかの評価方法を考える必要がある。もしも私が経営者になったと仮定して、どんな方法があるか考え続けることを止めないようにしたい。

短期業績を出し続ける

短期業績を出し続ける

外国人経営者と聞いてイメージするのは、株価を上げることを最大の関心事にしていそうだ、ということだ。海外の企業では外国人経営者が当たり前なので、あまりに乱暴な分け方の表現になってしっているけれど。

将来性が株価に反映されているという見方はあるものの、株価を上げる=短期的な施策に注力する、というイメージの方が強そうに私は感じている。株価を気にするあまり、近視眼的なアプローチをとりがちになり、自分のいる間の業績さえ良ければあとのことは知らない、業績連動の報酬という個人でのベネフィットも得られる、というスタンスになってしまうのではないかと。

ただ、最近はこの考えが間違っているのではないかと思うようになった。

まずは、経営者は自分の任期の間に結果を出すべきであって、長期ビジョン云々いっても、その結果が出る頃にはご本人は経営の一線にはいないであろうから、検証できず結果責任を問われることもなく無責任この上ない。そうであれば、聞こえのよい夢物語を言っても許されるし、メディアも夢物語を取り上げてワッショイ記事を書きやすいだろう。

また、短期・短期で全力で結果を出すことを繰り返すことで、それが長期に結果を出し続けることにつながるのではないかと思い始めた。それには、多くの日本企業が行っているような業績予想を開示するのをやめることもセットとする必要がある。なぜ、年度が始まる前から業績予想を出す必要があり、また、その予想に憑りつかれたように益出しのために優良資産を売却したりしないといけなくなるのか。業績予想こそ、市場に予断を与える情報ではないか。

会社がおかれた状況や業界、時代や景気動向などが変われば最適解も異なるだろうから、簡単に結論づけられる話ではないが、短期で利益を出して社内で勝ち癖をつけることや、市場や取引先からの見え方を変えてゆくことにつながる施策は経営者がこだわるべきところだとは思う。