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Category: 言葉

社長は判りやすい話し方をする

社長は判りやすい話し方をする

イントネーションやアクセントのような発音の違いや、普通名詞の単語自体に違ったものを使ったりする。また、稀なケースではあるが字幕スーパーの共通語翻訳付きの映像を見ることもある。これらは日本語の中での違いの話。日本列島が南北に長いためか、地域による言葉の違いが国土面積以上にあるように思う。

日本語でそうなのだから、地球規模でいえば違いはさらに大きくなる。さすがに地球規模となると同一言語でなくなってしまうため、例としては日本語の違いが発生した経緯とは違うのだが、多くの国で多くの人が意思疎通に使う英語の喋り方の違いも興味深い。個人差からくるものと、母国語に引っ張られる違いが掛け算になると、しゃべり方のバリエーションは尽きない。

ただ、非常に聞きやすい英語を喋る人たちがいる。その一つの例が社長だ。社長と呼ばれる人たちの話をきくと、スピーチ・トレーニングを受けたかのように、非常に聞き取りやすい話し方をしてくれる印象がある。それは、社長という立場にいる人は、社員や投資家、取引先など不特定多数の人と会話する必要があり、また、会話時には、相手のリスニング水準に多少、難があったとしても、間違いなく正確に内容を相手に伝える必要があるという目的が明確だからだと思う。

私も、できれば聞き取りやすい英語をつかえるようになりたいと、日々、思っている。それには、一度で通じない時には単語や表現、イントネーションを変えてみたり工夫もしている。英語を学び始めの頃に You-attitude という発想を先生から教わり、いまも心掛けている。発音の仕方も同様に、できるだけ判ってもらいやすい話し方をみにつけてゆきたいと思う。

自分のことを喋るのは気分が良くなる

自分のことを喋るのは気分が良くなる

観ていたYou Tubeの番組の中で、良い質問をする人がよい聞き手ではなくて、相手に多くの話をさせる人がよい聞き手という定義を持っている人がいた。その人曰く、人は自分のことを喋ると気分がよくなるから相手に多くを語らせるとよい、ということだった。

たしかにそうだな、と思った。よい聞き手の定義のうちの一つとなるのに十分だと私は思った。

私にとっては初耳だったが、このことが広く一般に知られていることか気になったのでネット検索してみると、キーワードのあいまいさでヒットした関係ないことや、ネガティブな感情を口に出すと苦痛が緩和されるようなことは書いてあった(後者のことは、カタルシス効果と呼ぶようだ。テレビ・ドラマ「ブラッシュアップライフ」で登場人物が言っていたが、ドラマを見たときは、正直に言ってカタルシスの意味が分からなったし調べもしなかった)。

自分のことを喋ることで考えに整理がついて、整理がつくとすっきりして、すっきりすると気分がよくなることはあると思う。それが、「自分のことを喋る」ことが「気分がよくなる」と直結させて言ってよいかどうかは実際のところ判らないが、気分がよくなる話であれば誰にも不満はないだろう。

テレビのニュース番組が好き

テレビのニュース番組が好き

テレビやYouTubeなどの映像でのニュース番組が好きだ。新聞やネットニュースも読むが、出演者が話し言葉で意見を付け加えたり、新聞のような記者一人の切り口とは違って、進行役や専門家、ゲストやコメンテータなど複数の出演者間のインタラクティブなやり取りを観るのが楽しいので、ニュースといえばどちらかと言えば映像系が好きだ。

客観的な報道内容ではない出演者の意見・解説的なところでいえば、おそらく、テレビの人が言っていることの半分以上に同意できていないか納得できていない。それでも観るのが好きなのは、私の性格が、自分とは相容れない見解を聞くことが好きだからなのかもしれない。そんな考え方もあるのかと発見したり、これはこの人の本当の意見なんだろうかと心配してみたり、自分が詳しい分野の話題であれば、間違ったことを視聴者の前でよくそんなに流暢に喋れるもんだと感心したり、普段の生活であまり感想を持つことがない私が、こと映像系ニュース番組が相手となると、毎分毎秒、感想を持ててしまうくらいに好き(ちなみに、今までよりも多くのことに対して感想を持つことを、私は2025年の目標にしている)。

好きではあるが納得していない部分もある。そのうちの一つとしては、コメントや解説が目の前にあるニュースに対してのみ行われ、別の機会に別の切り口で同じ案件を報じる時には、それ以前のコメントと矛盾する発言をしても、何の疑問も感じずに報じているように見えることだ。もちろん、テレビの人たちに聞き取り調査したことはないので、矛盾を感じつつも台本に合わせて不本意ながら発言しているかもしれない。とはいえ、ウクライナ・ロシア戦争の件の場合、両国兵士の戦死者に関する痛ましい状況を説明し、攻撃を止めさせない限りこの状況は止まらないようなことを言ったそばから、本戦争に対するトランプ大統領の対応はけしからん、のようなことをコメントする。国際関係の裏で何がおきているか一般人の私には知る由もないが、戦争を止めたいと本気で望んでいるのは、ほかの誰よりトランプ大統領のように私には思える(日本での選挙権を持つ日本国民である私は、トランプ大統領を支持・不支持する権利はないので、報道を通じて見えている部分だけからの個人の感じ方)。戦争を止めさせたいということは、ごく一部の例外を除いては殆どの人たちの共通の望みなのではないかと思う。しかし、テレビの人たちはトランプ大統領のすべてを否定することを述べるか、または同意できそうなところには触れないようにしながら大統領批判を展開しているように見える。

これは一例であるが、全体に対して思考をめぐらすことなく、目の前のことに対してのみ反応している人を見ると、私の場合は見ているこちら側がつらくなる。テレビのニュース番組は、「ニュース・ショー」だと思ってみればいいのだけれど。

頻繁に手を動かしながら話す

頻繁に手を動かしながら話す

YouTubeを観ていたら、そこで話をしてくれる人が、始終、手を動かしながらしゃべっていた。大きさを説明したり、形を表すために手を使っているわけではなく、発言と手の動きが連動していない形で手を使っていた。

大学生の頃(何十年も前)、外国人と日本人の違いについて書いた本を多く読んでいた時がある。その時の記憶では、話すときに手を頻繁に動かす人は、海外では(その時はアメリカでの例だった記憶)知性的に見てもらえないという解説があった。YouTubeでこのことを思い出して、ネット検索してみたところ、手ぶり身振りを交えたほうがよいという説明が検索ページの上位の方に多かった(エネルギッシュとか、よいイメージを与えるという意見)。

昔の情報が嘘だったのか、時代が変わったのかわからないけれど、日本語で検索する限りは上位は手を動かした方がよいということだった。
でも、私は、人前で立ってプレゼンテーションをしたりするような時などのいくつからのケースを除いては、今後も手を無為に動かさないよう自分は話したいと思っている(他人が手を動かそうが構わない)。

猫の日

猫の日

にゃん・にゃん・にゃんの語呂合わせで2月22日は猫の日。にゃん3回だとちょっと冗長な気がして、にゃん・にゃん2回のほうがリズムがよいように思えるが、2月2日ではなくて2月22日。

もともと2月3日に節分がビッグ・イベントとして存在していることから、猫の日を決めた人々の中に、節分に隠れる可能性を心配した人がいたかもしれないことや(今年の節分は2月2日だった)、猫のかわいさに全く関係ない別の意味で「ニャンニャン」が世間で使われているのを嫌がったのかもしれない。まあ、そんな考察はいいとして、去年までは猫の日を知らなかった私が今年になって知ったように、今年初めて知った人はほかにもいるだろうと思うので、知名度が大事な記念日にとっては、してやったりだろう。

ちなみに、2月22日が記念日になっている日で、その由来が日付の語呂や見た目が理由と思われるものは下記の通り。

・おでんの日=「ふー、ふー、ふー」(これも音的には2回の方がしっくり)
・食器洗い乾燥機の日=夫婦(22)にっ(2)こり
・猫背改善の日=猫背の人を横から見て形が似る数字の2が最も多いのが2月22日
・温泉マークの日=温泉マークの湯気(逆からみたとき)

Flirt – 文化が判って理解できる英単語

Flirt – 文化が判って理解できる英単語

以前にヨーロッパで仕事をしていた時のはなし。

異性の同僚の中の一人に、感じの良い関係の人がいた。
そんな関係がしばらく続いたのちのある日、いつもゴメンね、あたなとflirtingを楽しんでいるの、目に余るようなら言ってね、というような趣旨のことをその人から言われた(正確には、受信したメールに書いてあった)。

当時に使っていた英和辞書には、たしか、「戯れる」とか「いちゃつく」とかといった感じの訳語がflirtにあてがわれていた記憶があるが、とにかく、しっくりくる訳語に出会えなくて、言われたことを理解できなかったことをはっきりと覚えている。

その後、ヨーロッパでの仕事に一区切りつき、もう同僚でもなくなってその人のことも忘れかけていた時に、中野香織さん(*)の「モードの方程式」という日経新聞のコラムがflirtという言葉について紹介していた。そこには、恋愛の代替にはならないアートで、腕も磨けば人生に楽しみを与える社交技術というような説明が書いてあった。

こちらは日本人なので、そんなアートに馴染みも概念もないのだが、何となく記事の説明でその単語を心で理解した感じがしたのを覚えている。ヨーロッパにいた当時は、仕事に強い充実を感じていたことも影響してか、いろいろなことが色濃く記憶に留まっていて、Flirtという英単語もその一部にある。

学生時代の教科書だったと思うが、氷はイヌイットには重要な物質なので、いろいろな氷の状態を表す単語がそれぞれに存在するというような話があったのを記憶するが、それと似たような感じで、文化を知らないと理解できない単語や訳語にしてしまうと理解できない単語ってあるんだなと思ったのを思い出した。

トランプ2.0が始まった際に、トランプ大統領の第一期目の当時の安倍首相が果たした役割や築いた関係の重要性についてニュース報道で言われているけれど、皇后さまとメラニア夫人との関係などもトランプ大統領の日本を見る目に良い影響を与えていたとすれば嬉しいし、そういった、言葉を超越した文化的な流暢さって結構大事じゃないかと思う。

なぜか判らないが、flirtという言葉を思い出した。


(*)著作家/服飾史家/株式会社Kaori Nakano代表取締役(オフィシャル・ウェブ・サイトより)。中野さんのXには「ファッション知の一人コングロマリット」とある。

国境(欧州、かなり前。写真の当時、手前側の国はシェンゲン条約施行前、向こう側は施行済の国)

略語

略語

風力発電関連で減損計上をした企業のニュースを最近に見た流れで、風力発電に関するほかのニュースやデータをネットで調べていたところ、風力発電について知らないことだらけであることに気が付いた。

調べごとを始めてみると、一つ調べると二つ以上の知らないことが出てきたり(本件に限らず、ものを知らない私にはよくあること)。そんな中にあって、純粋に理解力が足りないものだけではなく、言葉の定義を探せないものもいくつか出てきた。例えば、発電量の将来見通しについてはIEA (International Energy Agency、国際エネルギー機関)の資料を参照したりしたのだけれど、前提条件としていくつかあるシナリオの中の略語がその例の一つ。

*STEPS = Stated Policies Scenario
 現行のエネルギー政策に基づく「公表政策シナリオ」
*APS = Announced Pledges Scenario
 各国政府の誓約目標が期限内に完全達成されると想定した「発表誓約シナリオ」
*NZE = Zero Emissions by 2050 Scenario
 2050年ネットゼロ目標を達成する「2050年実質ゼロ排出量シナリオ」
[注] ネット検索できた様々な訳語の中から私がわかりやすいと思った一般社団法人日本原子力産業協会のものをここでは使用

こういったものは一般的でスペルアウトしたものも訳語もすぐに探せたのだが、なかなかネットでもヒットしなかったものがあった。例えば、ATS Scenario や REF Scenario 。たしか、日本の省庁発行の資料の中で見つけたものだったと記憶している。

ATSは、技術進展シナリオという訳語とセットで使用されているのだが、それが Advanced Technologies Scenario であることが探せるまでに、結構な時間がかかった。探せてしまえば、訳語から想像がつきそうなものだと判るのだが、世の中には一筋縄ではない訳語に出会った経験がある(ちなみに、IEAの文書の中で、ATS = Accelerated Transition Scenarioという定義も見つけた)。また、レファランス・シナリオという訳語とともに使われている REF Scenario もネット検索ですぐにヒットしなかった。いまだに正解かどうかの確信がないのだが、REFは Reference の最初の3文字をとったものであって、R〇〇 E〇〇 F〇〇といった例えば3語構成の語句のイニシャル文字をとった作り方ではない模様。

ネットや印刷物、そのほかのもの全てにあてはまるが、書き手の方々にお願いしたいのは、一般的ではない略語を使用する際には、スペルアウトしたものも併記してほしいということ。私の個人的な事情ではあるが、年齢を重ねるにつれて単純な記憶が難しくなってきて、正式な名称を理解・記憶しないと略語・省略形が頭に入ってこないことが多いのです。