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カテゴリー: 言葉

猫の日

猫の日

にゃん・にゃん・にゃんの語呂合わせで2月22日は猫の日。にゃん3回だとちょっと冗長な気がして、にゃん・にゃん2回のほうがリズムがよいように思えるが、2月2日ではなくて2月22日。

もともと2月3日に節分がビッグ・イベントとして存在していることから、猫の日を決めた人々の中に、節分に隠れる可能性を心配した人がいたかもしれないことや(今年の節分は2月2日だった)、猫のかわいさに全く関係ない別の意味で「ニャンニャン」が世間で使われているのを嫌がったのかもしれない。まあ、そんな考察はいいとして、去年までは猫の日を知らなかった私が今年になって知ったように、今年初めて知った人はほかにもいるだろうと思うので、知名度が大事な記念日にとっては、してやったりだろう。

ちなみに、2月22日が記念日になっている日で、その由来が日付の語呂や見た目が理由と思われるものは下記の通り。

・おでんの日=「ふー、ふー、ふー」(これも音的には2回の方がしっくり)
・食器洗い乾燥機の日=夫婦(22)にっ(2)こり
・猫背改善の日=猫背の人を横から見て形が似る数字の2が最も多いのが2月22日
・温泉マークの日=温泉マークの湯気(逆からみたとき)

Flirt – 文化が判って理解できる英単語

Flirt – 文化が判って理解できる英単語

以前にヨーロッパで仕事をしていた時のはなし。

異性の同僚の中の一人に、感じの良い関係の人がいた。
そんな関係がしばらく続いたのちのある日、いつもゴメンね、あたなとflirtingを楽しんでいるの、目に余るようなら言ってね、というような趣旨のことをその人から言われた(正確には、受信したメールに書いてあった)。

当時に使っていた英和辞書には、たしか、「戯れる」とか「いちゃつく」とかといった感じの訳語がflirtにあてがわれていた記憶があるが、とにかく、しっくりくる訳語に出会えなくて、言われたことを理解できなかったことをはっきりと覚えている。

その後、ヨーロッパでの仕事に一区切りつき、もう同僚でもなくなってその人のことも忘れかけていた時に、中野香織さん(*)の「モードの方程式」という日経新聞のコラムがflirtという言葉について紹介していた。そこには、恋愛の代替にはならないアートで、腕も磨けば人生に楽しみを与える社交技術というような説明が書いてあった。

こちらは日本人なので、そんなアートに馴染みも概念もないのだが、何となく記事の説明でその単語を心で理解した感じがしたのを覚えている。ヨーロッパにいた当時は、仕事に強い充実を感じていたことも影響してか、いろいろなことが色濃く記憶に留まっていて、Flirtという英単語もその一部にある。

学生時代の教科書だったと思うが、氷はイヌイットには重要な物質なので、いろいろな氷の状態を表す単語がそれぞれに存在するというような話があったのを記憶するが、それと似たような感じで、文化を知らないと理解できない単語や訳語にしてしまうと理解できない単語ってあるんだなと思ったのを思い出した。

トランプ2.0が始まった際に、トランプ大統領の第一期目の当時の安倍首相が果たした役割や築いた関係の重要性についてニュース報道で言われているけれど、皇后さまとメラニア夫人との関係などもトランプ大統領の日本を見る目に良い影響を与えていたとすれば嬉しいし、そういった、言葉を超越した文化的な流暢さって結構大事じゃないかと思う。

なぜか判らないが、flirtという言葉を思い出した。


(*)著作家/服飾史家/株式会社Kaori Nakano代表取締役(オフィシャル・ウェブ・サイトより)。中野さんのXには「ファッション知の一人コングロマリット」とある。

国境(欧州、かなり前。写真の当時、手前側の国はシェンゲン条約施行前、向こう側は施行済の国)

略語

略語

風力発電関連で減損計上をした企業のニュースを最近に見た流れで、風力発電に関するほかのニュースやデータをネットで調べていたところ、風力発電について知らないことだらけであることに気が付いた。

調べごとを始めてみると、一つ調べると二つ以上の知らないことが出てきたり(本件に限らず、ものを知らない私にはよくあること)。そんな中にあって、純粋に理解力が足りないものだけではなく、言葉の定義を探せないものもいくつか出てきた。例えば、発電量の将来見通しについてはIEA (International Energy Agency、国際エネルギー機関)の資料を参照したりしたのだけれど、前提条件としていくつかあるシナリオの中の略語がその例の一つ。

*STEPS = Stated Policies Scenario
 現行のエネルギー政策に基づく「公表政策シナリオ」
*APS = Announced Pledges Scenario
 各国政府の誓約目標が期限内に完全達成されると想定した「発表誓約シナリオ」
*NZE = Zero Emissions by 2050 Scenario
 2050年ネットゼロ目標を達成する「2050年実質ゼロ排出量シナリオ」
[注] ネット検索できた様々な訳語の中から私がわかりやすいと思った一般社団法人日本原子力産業協会のものをここでは使用

こういったものは一般的でスペルアウトしたものも訳語もすぐに探せたのだが、なかなかネットでもヒットしなかったものがあった。例えば、ATS Scenario や REF Scenario 。たしか、日本の省庁発行の資料の中で見つけたものだったと記憶している。

ATSは、技術進展シナリオという訳語とセットで使用されているのだが、それが Advanced Technologies Scenario であることが探せるまでに、結構な時間がかかった。探せてしまえば、訳語から想像がつきそうなものだと判るのだが、世の中には一筋縄ではない訳語に出会った経験がある(ちなみに、IEAの文書の中で、ATS = Accelerated Transition Scenarioという定義も見つけた)。また、レファランス・シナリオという訳語とともに使われている REF Scenario もネット検索ですぐにヒットしなかった。いまだに正解かどうかの確信がないのだが、REFは Reference の最初の3文字をとったものであって、R〇〇 E〇〇 F〇〇といった例えば3語構成の語句のイニシャル文字をとった作り方ではない模様。

ネットや印刷物、そのほかのもの全てにあてはまるが、書き手の方々にお願いしたいのは、一般的ではない略語を使用する際には、スペルアウトしたものも併記してほしいということ。私の個人的な事情ではあるが、年齢を重ねるにつれて単純な記憶が難しくなってきて、正式な名称を理解・記憶しないと略語・省略形が頭に入ってこないことが多いのです。