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Tag: パソコン一人一台

数字は合計をしてください

数字は合計をしてください

私が入社したウン十年前と比較して、今では、事務所を主な仕事場としている人の殆どは、ほぼ例外なく数字に向き合う時間がとても長くなっていると思う。パソコンが会社で一人一台になって30年近くが経つ(私の場合)。パソコンの性能はよくなり、個人のテクニックや技も増えたので、数字に費やす時間の増分以上に、見ている数字の量はもっと増えていると思う。

私の業務は、どちらかといえば数字に向き合うのがメインと言ってよい。自分で数字を扱う場合もあれば、誰かがまとめた数字を読み解く場合もある。今、私が勤務する会社で結構な頻度で気になるのが、桁数の多い数字を扱っている時の小数点や、右揃えでない数字など。人それぞれなのは承知しているし、その数字の意味するものにもよるけれど、100を超える数字には小数点以下は不要じゃないかというのが私の感覚。また、エクセルの数字を中央揃えで資料を作る人が私の周りに結構いるが、全てのデータの桁数が一致していればまだよいものの、そうでなければ、数字の大小(桁数)を一目見てぱっとイメージするのがとても難しいので右揃えにして欲しい。

以上は趣味の問題かもしれないので他人には強要はしないが、合計していない数字を出してくるのはやめて欲しい。例えば4月の売上が 15,5月は 10,6月は 20 というのがあったとしたら、誰もが4-6月で 45 と計算するのではないかと思うが、合計を書かない人がいる。このケースで、例えば計算機で合計するのに10秒かかるだけの項数があるとしたら、合計を書かないことによって、その資料を6人に展開するなら合計60秒の時間を奪うことになる。誰も合計しないだろうと発信者が思っているのか、足し算は必要な人が勝手にやってくれと思っているのか知らないが(きっと全員が必要)、もっと丁寧に数字を扱って欲しい。

私が新卒で入社した会社の配属先部署では、一番若い社員が部の月例会議の資料の定量情報をまとめることになっていて、「数字は合計しろ」と上司や先輩に教えてもらったことを覚えているし、提出する相手に足し算をするための無駄な時間を使って欲しくないと思っていた。今、こんなことを言うと、おおらかな国の会社だったりすると、細かいことを気にしてマイクロ・マネジメントだとか言われたりする。

それでもやっぱり、作成者が足し算しておけば、(さっきの例でいれば)6人が同じ足し算をする必要はなくなるので、そちらの方が断然よいと思うのだが。まあ、このような計算の例で引き合いに出すには少々大げさではあるが、合計しない人は、私が大学時代に商業英語を学んだときに習った you attitude が少し欠けていそうな気がする。相手を慮りすぎる悲しき日本人かもしれないが。